改訂新版 世界大百科事典 「高〓」の意味・わかりやすい解説
高駢 (こうべん)
Gāo Pián
生没年:?-887
中国,唐末の節度使。字は千里,幽州(北京)の人。禁軍の将校から身を起こし,安南都護,静海軍節度使,天平軍節度使,西川節度使,荆南節度使を歴任して,党項(タングート)や南詔の討伐に功績をあげた。黄巣の乱に際しては,浙東へ侵攻する黄巣軍を撃破して福建・広東方面への転進を一時は余儀なくさせ,諸道行営都統として官軍の総帥となった。しかし治所揚州に居すわったままで,その後,長安を占拠した黄巣軍の討伐に積極的ではなく,形勢を観望するのみであった。結局,朝廷より反逆の疑いをうけ総帥の位を奪われた。生来,神仙・方術を好んだ高駢は,このころよりその耽溺の度がきわまり,異常な行動が多く,最後には部下に殺されてしまった。
執筆者:愛宕 元
高 (こうけい)
Gāo Jiǒng
生没年:?-607
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報