高鴨神社(読み)たかがもじんじや

日本歴史地名大系 「高鴨神社」の解説

高鴨神社
たかがもじんじや

[現在地名]御所市大字鴨神

かぜもり峠西方、俗称捨篠すてしの鎮座。旧県社。「延喜式」神名帳葛上かつじよう郡の「高鴨阿治須岐託彦根命神社四座並名神大、月次相嘗新嘗」とされる。阿治須岐託彦根あじすきたかひこね命以外の三座の祭神については異説が多く、江戸期の宮座文書には下照姫したてるひめ天稚彦あめのわかひこ命・田心姫たごりひめとあり、「大神分身類社鈔」には阿治須岐速雄あじすきはやお命・夷守比売命・天八重事代主あめのやえことしろぬし命とされている。天安三年(八五九)一月二七日の授位では、従二位勲八等高鴨阿治須岐宅比古尼神と正三位高鴨神とを従一位としたとみえる(三代実録)。阿治須岐託彦根命は大己貴おおなむち命の子で、迦毛大御神とも称し、大神おおみわ神社(現奈良県桜井市)の神の分霊として「葛木の鴨の神奈備」に座し、皇孫の守護をした神である(古事記、延喜式)


高鴨神社
たかかもじんじや

[現在地名]小松町南川 大日

南川みなみがわの東部の通称御手洗みたらい山麓にあって四千坪の社叢をもち、東側に隣接して香園こうおん寺がある。主祭神は味高日子根命で配神七五座。明治四三年(一九一〇)神饌幣帛料供進神社となった。旧郷社。「伊予国周布郡地誌」に「境内東西一町七間、南北二拾一間、面積三反六畝余(中略)字大日ニアリ」とある。

沿革は不詳だが「小松邑誌」や社伝などによると、古代に大和国高加茂大明神を勧請し、周布しゆうふ郡総鎮守として伊予三〇社中にあったという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「高鴨神社」の解説

高鴨神社

奈良県御所市にある神社。延喜式内社。古代の豪族鴨氏守護神を祀る。主祭神は阿遅志貴高日子根命(あぢしきたかひこねのみこと)。全国の鴨(賀茂)神社の総本宮。室町時代建造の本堂は三間社流造りで、国の重要文化財に指定されている。

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