古代、儀式のとき、冠(かんむり)につけた飾りの一種。髪を頭上に結って束ねた根元を髻(もとどり)というが、冠をかぶり、髻の位置で冠と同質の絹で結び、そこに髻華と称する花形の飾りを挿した。『日本書紀』推古(すいこ)天皇19年(611)の項に、「各髻華を著せり。則(すなわ)ち大徳、小徳は並びに金(こがね)を用い、大仁(だいにん)、小仁は豹(ひょう)の尾を用い、大礼(だいらい)より以下は鳥の尾を用う」とある。また孝徳(こうとく)天皇3年(647)の項には、鐙冠(つぼこうぶり)につける髻華(鈿(うず))には、金、銀、銅を用いたとある。なお、平安時代以降に用いられた挿頭華(かざし)は、この髻華からきたものと思われる。
[高田倭男]
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…材料も多種多様で,布,皮革,羽毛,花枝,貝類,獣の角や牙,貴金属類などあらゆるもので作られている。
[日本]
日本古代の代表的髪飾としては,頭を巻く鬘(かずら),さす髻華(うず)や挿頭(かざし)がある。髻華というのはうず高いもの,すなわち髻(もとどり)にさすものを本来意味し,挿頭は髪にさすものを意味した。…
※「髻華」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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