鱗形屋(読み)うろこがたや

精選版 日本国語大辞典 「鱗形屋」の意味・読み・例文・類語

うろこがた‐や【鱗形屋】

  1. 絵草紙屋の名。鱗形屋孫兵衛江戸大伝馬町(東京都中央区日本橋)にあった古い地本問屋で、毎年武鑑を刊行したり、正月初夢に使われる宝船摺物(すりもの)を出したりもした。商標は、丸に三つ鱗
    1. [初出の実例]「数万艘(すまんぞう)うろこかたやは暮に摺り」(出典:雑俳・柳多留‐二二(1788))

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改訂新版 世界大百科事典 「鱗形屋」の意味・わかりやすい解説

鱗形屋 (うろこがたや)

江戸の代表的草紙屋屋号。大伝馬町3丁目にあった。万治から元禄(1660年ころから90年ころ)までは通称三左衛門,のちは孫兵衛と称す。1780年(安永9)ころ廃業。浄瑠璃本屋として知られ,多くの古浄瑠璃出版した。また,《花咲爺》《桃太郎》《舌切雀》などの赤本仮名草子吉原細見を出版。菱川師宣の《高屛風くだ物語》もここから出ている。
地本問屋
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世界大百科事典(旧版)内の鱗形屋の言及

【永寿堂】より

…栄寿斎,また山巴亭青江とも号す。江戸の地本問屋として旧家である鱗形屋(うろこがたや)の次男。馬喰町2丁目角に店があった。…

※「鱗形屋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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