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花咲爺 はなさかじじい

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

花咲爺
はなさかじじい

日本の五大昔話の一つ。正直な爺が成功し,隣の悪い爺がそれをまねて失敗するという話。地方に残る「灰まき爺」「がん取り爺」「竹取り爺」などと類似し,それらから江戸時代に童話化されたものという。

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デジタル大辞泉の解説

はなさか‐じじい〔‐ぢぢい〕【花咲×爺】

昔話の一。室町末期から江戸初期にかけての成立。正直者の爺(じい)が、飼い犬に教えられて、宝物を掘り出したり枯れ木に花を咲かせたりして、殿様から褒美をもらうという筋に、隣の欲深な爺の物まね失敗談がからむ。

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百科事典マイペディアの解説

花咲爺【はなさかじい】

善良な爺が忠犬に教えられて黄金を掘り,死んだその犬の墓に植えた木で作った臼(うす)をつくと黄金が出,臼を焼いた灰をまけば枯木に花が咲くという昔話。隣の爺はそれをまねて失敗。

花咲爺【はなさかじじい】

花咲爺(はなさかじい)

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

花咲爺 はなさかじい

昔話の主人公
正直者の善人で,ひろってそだてた犬におしえられて小判をほりあて,犬の墓にうえた木でつくった臼(うす)で餅をつくと小判が出,臼をもやした灰をまくと枯れ木に花がさく。隣の欲深爺がまねをするとすべて不運におわる。日本の五大お伽(とぎ)話のひとつ。中国,朝鮮にも同種の昔話がある。

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デジタル大辞泉プラスの解説

花咲爺(はなさかじい)

日本の唱歌の題名。作詞:石原和三郎、作曲:田村虎蔵。発表年は1901年。2007年、文化庁日本PTA全国協議会により「日本の歌百選」に選定。

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世界大百科事典 第2版の解説

はなさかじい【花咲爺】

昔話。川から拾ってきて育てた犬をめぐって,次々と幸運を得る善良な爺と,それをうらやむ隣の爺の失敗を語る物語。五大お伽噺の一つ。題名は,枯木に花を咲かせる主人公の行為から付けられた。江戸時代の赤本に〈枯木に花咲かせ爺〉とあるのが,本来の呼称であろう。同じ時代《燕石雑志》には〈花咲翁〉,《雛廼宇計木(ひなのうけぎ)》には〈花咲老夫〉と,漢籍風に記されている。〈花咲爺〉と後々呼ばれるようになったのは,これらの影響によるものであろう。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

花咲爺
はなさかじじい

昔話。動物の力で富を得ることを主題にした致富譚(たん)の一つ。外枠は「隣(となり)の爺(じじ)」型で、「動物報恩譚」の要素もある。善い爺がイヌを飼う。イヌが畑を掘る。そこを掘ると小判が出る。悪い爺がイヌを借りてまねると汚い物が出る。悪い爺はイヌを殺す。善い爺はイヌを葬り、墓にマツの木を植える。マツはすぐに成長する。善い爺がマツで臼(うす)をつくり、餅(もち)を搗(つ)くと小判が出る。悪い爺が臼を借りて搗くと汚い物が出る。悪い爺は臼を焼く。善い爺がその灰をまくと、枯れ木に花が咲き、殿様から褒美をもらう。悪い爺がまねをすると、殿様の目に灰が入り、とがめを受ける。赤本の『枯木花(かれきにはな)さかせ親仁(じじ)』をはじめ、江戸中期以後の文献にみえ、江戸時代の五大童話の一つになっている。明治以後も絵本や読み物で広く親しまれている。昔話には、ほかに、結末が善い爺が灰をまくとガンの目に入って、ガンがたくさんとれたとか、墓から生えた竹が天の金蔵を破って金が降ってきたとかという「雁取(がんとり)爺」もある。
 これらの昔話の類話は、朝鮮や中国にもある。2人の兄弟が財産を分ける。弟はもらったイヌで畑を耕して富む。兄はイヌを借りるが失敗して殺す。弟がイヌを葬ると、その墓から竹が生え、それで弟は富む。兄はまねるが失敗する。細部まで「花咲爺」や「雁取爺」とよく共通しており、明らかに同源である。「花咲爺」や「雁取爺」には、主題の核であるイヌは、「桃太郎」と同じく川上から箱に入って流れてきたという語り方があるが、これは昔話の語り始めの「語りの様式」で、この昔話の本質ではない。つまらない遺産として得たイヌの力で富を得る「兄弟と犬」のイヌがキツネにかわった類話は、モンゴルや新疆(しんきょう)に住む民族ウイグルにもある。キツネは、フランスのシャルル・ペローの昔話集の「長ぐつをはいた猫」のネコのように、人格的に活動して主人を富ませるものもある。これは、「花咲爺」型のイヌが、行動上は現実的でありながら、内面的には転生によって主人を富ます宗教性を示しているのに対して、「長ぐつをはいた猫」型のキツネは、行動そのものが人格的で、宗教性を前面に出しており、宗教性が外面的か内面的かだけの違いである。
 キツネが、サル、ジャッカルに変化した類話は、インド、インドネシアにもある。「長ぐつをはいた猫」型は、トルコを通って、ペローの昔話集をはじめ、ヨーロッパ全域に分布している。これが「花咲爺」型と分化したのは、二つの型が接している中国大陸であろう。この二つの型の違いは、現実的な東アジアの昔話と、空想的な西アジア、ヨーロッパの昔話の質的な差異の現れでもある。[小島瓔

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世界大百科事典内の花咲爺の言及

【照葉樹林文化】より

…このほか,若い男女が山や丘に登り,歌をうたい交わして求婚する歌垣の慣行や,生命は山に由来し,死者の魂は死後再び山に帰っていくという山上他界の観念,春の農耕開始に先だって狩猟を行い,獲物の多寡で豊凶を占う儀礼的狩猟の慣行など,山をめぐる各種の習俗にも共通の特色がある。また,〈記紀〉の神話のなかにあるイザナギ・イザナミ型の兄妹神婚神話,あるいはオオゲツヒメなど女神の死体からアワなどの作物が発生する死体化生神話,さらには羽衣伝説や花咲爺の説話など,神話や説話の要素でも,照葉樹林帯に共通するものが多い。 このように東アジアの照葉樹林帯の民族文化のなかにみられる諸特色と日本の伝統的文化の間には,きわめて多くの共通性と強い類似性がみられることが明らかになってきた。…

【屁】より

…さらに《放屁論》後編では昔話の花咲男(爺)とは放屁男のことだと語っている。ところで花咲爺といえば室町時代の絵巻《福富草紙》は,放屁芸でにわか成金となった高向秀武と,彼にだまされて下剤の朝顔の種を飲み中将の前に糞をまき散らす福富翁の物語である。その筋書は枯木に花を咲かすくだりに似た構成だが,狡猾(こうかつ)な秀武の腕に福富の老妻がかみつく結末までの滑稽譚は,道徳教育的な花咲爺のお伽噺と趣を異にする。…

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