鳥居清満(初代)(読み)とりい・きよみつ

朝日日本歴史人物事典 「鳥居清満(初代)」の解説

鳥居清満(初代)

没年:天明5.4.3(1785.5.11)
生年享保20(1735)
江戸中期の鳥居派浮世絵師。2代鳥居清倍の次男と伝える。俗称亀次郎。鳥居家3代目当主。宝暦(1751~64)後期から明和期(1764~72)の浮世絵界を主導,芝居看板番付絵のほか,細判役者絵や草双紙の挿絵が多い。画風は鳥居派の様式を遵守して穏やかであるが,力感・生動感にやや乏しい。明和後期,一筆斉文調,勝川春章の役者似顔絵の人気に押されて作を減じ,芝居看板と番付絵に専心したと推定される。鳥居清長らすぐれた門人を育て,鈴木春信らに影響をおよぼした。

(浅野秀剛)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「鳥居清満(初代)」の解説

鳥居清満(初代) とりい-きよみつ

1735-1785 江戸時代中期の浮世絵師。
享保(きょうほう)20年生まれ。2代鳥居清倍(きよます)の次男。父にまなび,鳥居家3代となる。芝居の看板絵,番付絵のほか,草双紙の挿絵や紅摺絵の役者絵をおおくえがいた。門人に鳥居清長(きよなが)らがいる。天明5年4月3日死去。51歳。江戸出身。通称は亀次郎。

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