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鼠咬症 そこうしょう rat-bite fever

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

鼠咬症
そこうしょう
rat-bite fever

鼠咬症スピリルムという病原菌をもつネズミに咬まれて伝染する急性感染症潜伏期 10~15日。咬傷部の腫脹,発赤に続いて頭痛,発熱,リンパ節腫大などが現れる。数ヵ月で自然に治癒するが,慢性化することもある。

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デジタル大辞泉の解説

そこう‐しょう〔ソカウシヤウ〕【××咬症】

ネズミ・猫・イタチなどにかまれて1週間ないし数週間して発病する感染症。スピロヘータの一種またはスピリルムとよばれる病原体が原因で、傷口が熱をもって赤く腫(は)れ、寒け・発熱・頭痛・関節痛・リンパ節肥大などを伴う。

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家庭医学館の解説

そこうしょう【鼠咬症 Ratbite Fever】

[どんな病気か]
 ネズミにかまれた傷口から、鼠咬症スピリルムまたはストレプトバチルスが感染しておこります。ときには、ネコ、リス、イタチなどのかみ傷から感染することもあります。
[症状]
 鼠咬症スピリルムが感染した場合は、かまれてから2~3週間たったころ、いちおう治った傷の部分に赤いしこりができて潰瘍(かいよう)になり、リンパ節(せつ)が腫(は)れ、発熱と発疹(ほっしん)が現われます。熱は、寒けや震えをともない、39℃前後に達し、頭痛がひどくなります。
 熱は数日で自然に下がりますが、3~4日すると再上昇します。このような発熱と解熱を数回くり返します。
 発疹は、初め、指頭大のものがかみ傷付近にできますが、発熱を重ねるにつれてほかの部分にも現われてきます。なお、熱以外の症状は、熱と並行して出たり、消えたりします。
 ストレプトバチルスが感染した場合には、潜伏期が5日前後で、寒け、頭痛、発熱で発病しますが、かみ傷の部分の反応は強くなく、リンパ節も腫れません。
 四肢(しし)(手足)に出血斑(しゅっけつはん)や水疱(すいほう)が現われ、約半数の人に関節炎がおこります。病原体で汚染された食品を摂取して感染した場合は、これまで述べた症状のほかに、嘔吐(おうと)や筋肉痛がおこります。
[治療]
 病原体がどちらであっても、ペニシリンストレプトマイシンテトラサイクリン系の抗生物質などが有効です。

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世界大百科事典 第2版の解説

そこうしょう【鼠咬症 rat‐bite fever】

鼠毒ともいう。ネズミの咬傷によって感染する感染症。病原菌はスピロヘータのSpirillum minusで,1915年二木謙三らによって発見された。5~28日の潜伏期ののち,咬傷部に発赤,腫張,疼痛を生じ,悪寒戦慄(せんりつ)を伴う発熱,筋肉痛,頭痛などの全身症状に加え,皮膚には紅斑が現れる。またリンパ節も腫張し,圧痛がある。発熱は数日でいったん解熱するが,ふたたび2~4日の間隔で発熱をくりかえす。検査では好中球を主とする白血球の増加がみられ,リンパ節の穿刺(せんし)液からは病原菌を検出することができる。

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大辞林 第三版の解説

そこうしょう【鼠咬症】

主に鼠ねずみにかまれた傷から起こる疾患。病原体は鼠咬症スピロヘータ。咬傷部が腫れて痛み,局所リンパ節の炎症,腕・胴などに赤色の発疹が見られ,回帰熱型の発熱を繰り返す。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

鼠咬症
そこうしょう
rat-bite fever

ネズミなどにかまれたのちに突然発熱し、波状熱を呈する感染症。日本では古くから鼠毒(そどく)とよばれていたもので、1915年(大正4)伝染病研究所の二木謙三(ふたきけんぞう)らによって病原体が分離され、鼠咬症スピロヘータと命名されたが、これはスピリルム・ミヌスSpirillum minusとよばれるグラム陰性のらせん菌で、両端に鞭毛(べんもう)をもち、いわゆるスピロヘータに類似するが、まったく異なるシュードモナス類Pseudomonasに属する細菌である。
 病原体を保有するネズミ、ネコ、イタチなどにかまれてから1~3週、あるいはそれ以上の潜伏期を経て突然発熱し、4~5週間繰り返し波状熱を呈する。最初の発熱後に咬傷部が暗赤色に腫脹(しゅちょう)し、リンパ節の腫脹もみられることがある。頭痛や関節痛なども伴うが、関節炎はまれである。治療には抗生物質が用いられ、とくにペニシリンが有効である。イエネズミの保菌率は数%から数十%といわれ、ネズミにかまれたら傷の消毒をすることがたいせつで、医師の指示に従って予防的に抗生物質を用いる。
 なお、このほかストレプトバシラス・モニリホルミスStreptobacillus moniliformisとよばれるらせん菌の感染による鼠咬症もあり、ハーバーヒル熱Haverhill feverともよばれる。この場合は、ネズミの咬傷ばかりでなく、汚染物などからの経口感染や研究室感染もあるという。潜伏期は2~7日で、暗赤色の麻疹(ましん)様発疹がみられたり、重篤な場合には非化膿(かのう)性関節炎がおこったり、急性の場合には敗血症や心内膜炎などもみられる点が、スピリルム・ミヌスによる場合と異なる。治療にはペニシリン、ストレプトマイシン、テトラマイシンなどが用いられる。[柳下徳雄]

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