CI(composite index)(読み)しーあい

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

CI(composite index)
しーあい

コンポジット・インデックスcomposite indexの略。DI(ディフュージョン・インデックスdiffusion index)と同様に、複数のデータの動きを集約し、その傾向を示すために用いられる統計的な手法の一つである。基本的には複数のデータの変動を合成することで作成されており、変化の方向だけでなく量感もとらえられるという特徴をもつ。

 CIはDIと同様、経済データによって具体的な計算方法が異なる点に注意が必要である。たとえば、日本の景気動向指数におけるCIと、OECD(経済協力開発機構)が作成している景気先行指数(Composite Leading Indicators)の計算方法は異なる。株価指数なかにもCIの考え方を用いて算出されるものがあり、たとえば、アメリカの株式市場NASDAQ(ナスダック)の上場銘柄から算出するNASDAQ総合指数の名称は「NASDAQ Composite Index」である。

[飯塚信夫 2021年5月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android