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グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼglutamic oxaloacetic transaminaseの略称。正式名はアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ。
式に示す反応を触媒する血清酵素。肝臓疾患や心筋梗塞の診断のために血清中の活性が測定される。
→肝機能検査
執筆者:大久保 昭行
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
glutamic-oxaloacetic transaminaseの略称.アミノ基転移酵素の一種で,エネルギー代謝系で重要なはたらきをしている.アミノ酸を酸化的に分解してエネルギーを生み出すためには,まず,アミノ基を除去する必要がある.第一段階では,アミノ酸のアミノ基が酵素自身に転位し,ついでこのアミノ基がアミノ基受容体に転移する.もとのアミノ酸はケト酸にかわり,代謝されていく.炎症や細胞壊死などにより細胞内GOTは細胞外にもれ,血中濃度が高まる.血中濃度を測定することにより,肝炎や心筋梗塞の診断ができるので,臨床検査に利用されている.[CAS 9000-97-9]
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出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報
…胆汁中に分泌される胆汁酸およびコレステロールの血清中の濃度も上昇する。また胆汁流の障害に伴って,肝臓が障害されてアルカリホスファターゼ,γ‐グルタミルトランスペプチダーゼγ‐glutamyl transpeptidase(γ‐GTP),ロイシンアミノペプチダーゼ(LAP)など胆道系に存在している酵素と,肝細胞中のグルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼglutamic oxaloacetic transaminase(GOT)やグルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼglutamic pyruvic transaminase(GPT)などの酵素が血中に出てくるため,血清活性値が上昇する。しかも,これらの血清酵素活性値の変化には,障害の部位や性質に応じて特徴がみられるため,これらの検査は黄疸の鑑別診断に役立つ。…
…このほか,生化学的検査や血液検査も行われる。生化学的検査では,血清アルブミン,コレステロール,コリンエステラーゼなどが著しく低下し,一方,γ‐グロブリン,膠質反応(ZTT,TTT)は中程度~高度に増加,上昇し,GOT,GPTは軽度の上昇にとどまるが,GOT/GPT比は1.0よりも大きくなる。血液検査では,血液凝固因子が著しく減少し,血小板も明らかに減少する。…
※「GOT」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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