IBM

ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

IBM

米国にある世界でも最大級のシステムインテグレーター企業。1911年に設立された米CTR社が前身で、1924年に現在の社名に変更した。初めは電子計算機などを製作していたが、後にパーソナルコンピューター開発にも着手し、1981年に16ビットCPUを搭載したIBM PCを発表する。OSにはCP/Mとの互換性を持つマイクロソフトのMS-DOSを採用し、仕様を全面的に公開したことで、一気にシェアを拡大した。現在ではパーソナルコンピューターの開発・販売部門はLenovo社に売却し、インターネット事業のソリューション(Webサイトの開発・運営、高性能サーバー)などを提供するe-business(イービジネス)を中心に展開している。

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デジタル大辞泉の解説

アイ‐ビー‐エム【IBM】[International Business Machines Corporation]

International Business Machines Corporation》米国のコンピューターメーカー。汎用機、サーバーなどのハードウエアおよびソフトウエアの大手メーカー。1914年創立。2005年、パソコン部門を中国のレノボに売却。本社はニューヨーク州アーモンク。

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世界大百科事典 第2版の解説

アイビーエム【IBM】

International Business Machines Corp.の略称。アメリカにある世界最大のコンピューター・メーカー。本社ニューヨーク州アーモンク。コンピューターでは設置金額ベースでアメリカ市場の約2/3,世界市場でも約1/2を占めていることから,コンピューターの〈巨人〉と呼ばれている。IBMは,1896年にアメリカの統計技官ハーマン・ホレリスによって設立された事務機会社タビュレーティング・マシーンズ社Tabulating Machines Co.をその出発点としている。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

IBM
アイビーエム
International Business Machines Corp.

正式名称はインターナショナル・ビジネス・マシーンズ。世界最大のコンピュータ・メーカー。世界のコンピュータ市場の 70%,アメリカ市場の 75%を占める。コンピューティング・タビュレーティング・レコーディングとして 1911年に設立。出発はパンチカード計算機であったが,この分野でトップの地位を占めた。 24年現社名に変更。第2次世界大戦後,レミントン・ランドのユニバックのあとを追ってコンピュータに進出,たちまちユニバックを追抜きトップに立った。以後第2世代,第3世代のコンピュータを発売して業界をリードし,さらにゼロックスが独占する複写機市場,また近年は衛星通信事業へも進出した。 91年にはタイプライタ,キーボード,パーソナルコンピュータの各部門を売却。 91年末に組織再編を実施し,IBMを独立した事業部門の連合体とし,持株会社が全体を統合する連邦経営に移行。日本には子会社日本アイ・ビー・エムがある。事業内容はデータ処理部門 (データ処理機器,同システム,コンピュータプログラミング,システム・エンジニアリング,教育および関連サービス) ,政府向け製品部門 (宇宙・国防関係の特殊情報処理装置) その他から成る。年間売上高 785億 800万ドル,総資産 814億 9900万ドル,従業員数 26万 9465名 (1997) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

IBM
あいびーえむ

アメリカの、世界最大規模のコンピュータ、情報機器メーカー。International Business Machines Corp.の通称。IBMのルーツは、1896年にドイツ移民の統計技官ホレリスが設立したタビュレーティング・マシン社Tabulating Machine Co.にさかのぼる。当時のアメリカは工業化の進展とともに労働力として大量の移民を受け入れ、国勢調査の集計データから統計を出す作業が難航していた。そこでホレリスは、膨大なデータの自動化に気づき、パンチカードシステムによる自動作表機を発明して、タビュレーティング・マシン社を設立と同時に急成長させた。その後同社は、1911年、タイムレコーダーの会社と自動秤(はかり)の会社の2社と合併して、コンピューティング・タビュレーティング・レコーディング社Computing-Tabulating Recording Co.(CTR)となった。技術者が集まってつくったCTRは経営能力のある人材が不足していたため、設立の当初から経営不振が続いた。そこで1914年、金銭登録機(キャッシュレジスター)で急成長したNCRの辣腕(らつわん)セールスマンとして名をあげたトーマス・J・ワトソン1世を社長に迎え、以後発展を遂げることとなる。1924年、CTRは社名をIBMに変更した。ワトソンは機械のレンタル制度を取り入れたり、大恐慌中にも従業員の解雇を行わないなど、独特の経営哲学でIBMを大企業に育て上げていった。
 IBMを現在の地位にまで押し上げたのは、他社を寄せ付けないその技術力であった。第二次世界大戦後のコンピュータ・ブームのなかで、IBMは1960年にトランジスタを使用したシステム7000、1964年にIC(集積回路)を使用したシステム360、さらに1970年にLSI(大規模集積回路)を使用したシステム370を発表した。これらコンピュータ開発の成功によりIBMは、レミントン・ランド社など同業他社を完全に追い抜き、コンピュータの分野では圧倒的なシェア(1965年には全米市場の73.5%)を占めるに至った。
 しかし、1980年代に入って、日本企業の追い上げなどにより、同社の経営は苦境に陥った。コンピュータのダウンサイジング(小型化)が、汎用(はんよう)コンピュータ市場の不振をもたらし、1993年には81億ドルもの経常赤字を記録した。そのため、同社は大幅な人員削減を含む本格的なリストラクチャリングを断行した。このリストラによってIBMは、ハードウェアの生産のみならずソフトウェア、情報サービスをはじめとする情報技術のネットワーク化から多くの収益をあげる企業に変身した。業績も改善し、1994年には黒字に転じた。IBMの商業用コンピュータ・オペレーティングシステム(OS)は、世界の多くの企業が使用するものとなり、同社のネットワーク・ステーションの売上げは急上昇した。同社は世界120か国以上に進出し、旧社会主義国をはじめとした世界のエマージング・マーケット(新興経済成長圏)での情報ネットワーク化にも力を入れている。
 一方、IBMは1980年代に急成長していたパーソナルコンピュータ市場への進出のため、1981年にインテル社製の16ビットCPU(中央処理装置)「8088」を採用したIBM PCを発表し、1984年にはPCを発展させたIBM PC/ATを発表した。IBMはPC/ATを標準化させるため、ハードウェアを構成する情報を積極的に公開して、他社の開発による周辺機器やソフトウェアを充実させる戦略をとった。その結果、PC/ATと互換性をもつPC/AT互換機(IBM互換機)、周辺機器、ソフトウェア製品がさまざまなメーカーから発売された。ハードウェアに互換性のあるPC/AT互換機は、価格競争による低価格化もあって消費者の間に急速に普及して、パソコン市場におけるハードウェアの事実上の標準となった。日本でも、1990年に日本語が扱えるオペレーティングシステムのDOS/V(ドスブイ)が発表され、PC/AT互換機の普及に貢献した。2004年の売上高は965億ドル。2005年5月にパソコン事業を中国の聯想(レノボ)グループへ売却、パソコン事業撤退後は法人向けのシステムやサービスを中心とした事業展開を行っている。なお、日本では1937年(昭和12)に日本ワットソン統計会計機械株式会社(現日本アイ・ビー・エム)が設立されている。[萩原伸次郎]

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世界大百科事典内のIBMの言及

【コンピューター産業】より

…なかでも1960年完成の日本最初のオンライン・リアルタイム・システムである国鉄の自動座席予約装置,MARS‐1は,最新のコンピューター利用法として評判が高かった。 IBM社が60年生産開始の7000シリーズは全面的にトランジスターを使った第2世代の実用機で傑作といわれ,国産機の性能が著しく劣ることとなった。さらに特許関係の問題もあって,国産メーカー各社は60年12月にIBMと基本特許使用契約を結ぶとともに,IBMとの対抗上アメリカの有力メーカーとの技術提携に踏み切った。…

【ワトソン】より

…NCR社長のパターソンからは多くを学んだが,販売方針で対立して13年に解雇された。翌14年,はかり,タイムレコーダー,統計用製表機を扱っていたコンピューティング・タビュレーティング・レコーディング(CTR)社の再建を引き受け,24年には代表取締役となり,社名をInternational Business Machines(IBM)と変えた。35年の社会保障法の成立に伴って政府から統計機の多額の注文を受けて事業を拡大する一方,1933年から4年間は国際商業会議所の会頭を務めた。…

※「IBM」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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