デジタル大辞泉
「老人性色素斑」の意味・読み・例文・類語
ろうじんせい‐しきそはん〔ラウジンセイ‐〕【老人性色素斑】
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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老人性色素斑
ろうじんせいしきそはん
Senile lentigo
(皮膚の病気)
中年以後にみられる色素斑です。表皮に軽度の肥厚があり、メラニン色素の増加がみられますが、その原因は現在のところ不明です。光老化の一症状で、日常的に繰り返して浴びた紫外線による影響が大きいと考えられています。
顔面、手の甲、前腕などの日光にあたる部分の皮膚に、5~20㎜大の褐色から濃褐色で、円形から不整形の褐色斑が、数個ないしは十数個出現します。数は年齢とともに増加することがあります。
通常は特別な検査は必要ありませんが、一部のものでは、前がん症である日光角化症や悪性黒子(こくし)(ほくろ)を除外する必要があるので、皮膚の一部を切り取って病理組織検査をする場合があります。
ケミカルピーリング、凍結療法、レーザー、美白剤などの方法があります。これらの治療後は、サンスクリーンなどで遮光をするほうがよいとされています。
前がん症かどうかの診断については、皮膚科専門医の診察を受けるのがよいでしょう。治療については保険適応外のものも多いので、よく相談してから行ってください。
堀川 達弥
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報
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家庭医学館
「老人性色素斑」の解説
ろうじんせいしきそはん【老人性色素斑 Senile Pigment Freckle】
[どんな病気か]
中年以降に、顔や手背(しゅはい)(手の甲(こう))、腕の外側や背中など日光によくあたる部位にできる、ほぼ円形のしみです。大きさはさまざまで、境界は明瞭(めいりょう)です。小さなものはそばかすのように顔にたくさんでき、大きなものは直径数cmで、顔や頭に少数できます。
これらのうち、一部が盛り上がって老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)(「老人性疣贅(脂漏性角化症)」)に移行するもの、周囲に白斑(はくはん)をともなうものがあります。
[治療]
皮膚の老化現象ですが、日光の影響が大いにあります。老人性色素斑は悪性化することはなく、電気凝固法(でんきぎょうこほう)、液体窒素(えきたいちっそ)による凍結療法、レーザー治療などで色をとることができます。
しかし、皮膚がんの初期である日光角化症(にっこうかくかしょう)やメラノーマになる悪性黒子(あくせいこくし)とよく似ているため、診断の確定には専門医による組織検査が必要です。
治療は、診断を確定してから行ないます。
[予防]
予防は、若いころから、できるだけ皮膚を日光にさらさないようにすることです。これは皮膚がんの予防にもなりますから、ぜひ実行しましょう。
出典 小学館家庭医学館について 情報
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