CALS(読み)きゃるす(英語表記)Commerce At Light Speed

日本大百科全書(ニッポニカ) 「CALS」の意味・わかりやすい解説

CALS
きゃるす
Commerce At Light Speed

電子取引支援システム。元来はアメリカ国防総省が兵器資材の調達効率化のため開発した「生産・調達・運用支援統合情報システム」から出発したが、その電子情報技術が防衛産業強化に成果をあげたことから略語CALSが急速に普及し、現在では冒頭表記の略語として使われる。その核心は企業間、組織間の情報交換・情報共有をペーパーレス化して取引の全プロセスを飛躍的に効率化する点にある。それをハード、ソフト両面で支えるインターネット、EDI(電子データ交換)、SGML図柄言語の標準化)の普及は近年著しい。日本では、1990年代に建設省が公共事業の入札用に建設CALSを開発・運用。その後、運輸省の空港・港湾CALSと統合されて、現在は両省などが再編統合された国土交通省によるCALS/EC(公共事業支援統合情報システムContinuous Acquisition & Lifecycle Support / Electronic Commerce)として運用されている。

[原 正輝]

『日本建設情報総合センター編『CALS/ECガイドブック 公共事業受発注者のための』改訂(2009・経済調査会)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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