三途(読み)サンズ

デジタル大辞泉 「三途」の意味・読み・例文・類語

さん‐ず〔‐ヅ〕【三途/三塗】

仏語
死者が行くべき三つ場所猛火に焼かれる火途かず、互いに食い合う血途けつず刀剣・杖で強迫される刀途とうずの三つで、それぞれ地獄道畜生道餓鬼道にあてる。三悪道三悪趣。→火血刀
三途の川

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精選版 日本国語大辞典 「三途」の意味・読み・例文・類語

さん‐ず‥ヅ【三途・三塗】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「途」は、道または塗炭の意 ) 仏語。
  2. 熱苦をうける火途、刀・剣・杖などで強迫される刀途、互いに相食む血途の三つで、これを三悪道に配し、順次に地獄、餓鬼畜生に当てる。三悪趣。三悪道。
    1. [初出の実例]「六地以還乃三途。雖念念生滅之義。形質有別。寿命有期」(出典:勝鬘経義疏(611)一乗章)
    2. [その他の文献]〔無量寿経‐上〕
  3. 三途の川の渡し場冥土(めいど)の途中。
    1. [初出の実例]「さるべくこそ、釈迦も仏も三途をも出で給ひにけれ。前の世の契おはしますらむ」(出典:承応版狭衣物語(1069‐77頃か)三)

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