デジタル大辞泉
「不定」の意味・読み・例文・類語
ふ‐じょう〔‐ヂヤウ〕【不定】
[名・形動]
1 さだまらないこと。確かでないこと。また、そのさま。ふてい。「老少不定」「生死不定」
2 思いがけないこと。意外なこと。また、そのさま。
「―のことかな」〈宇治拾遺・一〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ふ‐じょう‥ヂャウ【不定】
- 〘 名詞 〙 ( 形動 )( 「じょう」は「定」の呉音 )
- ① 一定しないこと。不確かなこと。順序だっていないこと。あてにならないこと。また、そのさま。ふてい。
- [初出の実例]「余とは不定の姓にして、心を廻して大に向かふなり」(出典:日本霊異記(810‐824)下)
- ② 思いがけないこと。意外なこと。また、そのさま。
- [初出の実例]「をのこどもまうで来たりといへば、不定のことかなといふ程に」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)一)
- ③ 心が定まらず浮気っぽいこと。また、そのさま。
- [初出の実例]「先はふぢゃうな葵殿や、ゆくさきざきにておとこをたらし」(出典:浄瑠璃・葵上(1681‐90頃か)三)
ふ‐てい【不定】
- 〘 名詞 〙 ( 形動 )
- ① 定まらないこと。一定しないこと。また、そのさま。ふじょう。〔哲学階梯(1887)〕
- [初出の実例]「居所不明、若は不定(フテイ)な連中」(出典:窮死(1907)〈国木田独歩〉)
- [その他の文献]〔荘子‐天地〕
- ② 数学で、方程式の解が無数に存在すること。〔数学ニ用ヰル辞ノ英和対訳字書(1889)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「不定」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の不定の言及
【天台宗】より
… 智顗の仕事は,《法華経》を軸とする[教相判釈](きようそうはんじやく)と,止観の体系を完成させたことにある。教相判釈とは,大小乗の経論の相違を,仏陀一代の説法の時期によるものとし,そこに華厳,阿含(あごん),方等(ほうどう),般若,法華(涅槃(ねはん))という,五時の別を主張するもので([五時八教]),さらに弟子たちの能力の向上に応ずる教化の形式という頓・漸・秘密・不定(ふじよう)の化義と,その内容に当たる蔵・通・別・円の化法を分け,諸宗の教学を総合することで,そこに《法華経》に説く一切皆成の真実と方便を,あますことなく発揮することとなる。頓は華厳であり,円は法華である。…
※「不定」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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