儀助煮(読み)ギスケニ

デジタル大辞泉 「儀助煮」の意味・読み・例文・類語

ぎすけ‐に【儀助煮】

小魚類を干したあと甘からく煮て、芥子けしの実・のりなどをかけ、焙炉ほいろで乾かした食品明治中期に福岡の宮野儀助が始めたという。

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精選版 日本国語大辞典 「儀助煮」の意味・読み・例文・類語

ぎすけ‐に【儀助煮】

  1. 〘 名詞 〙 ゆでて干した小だいや小えびなどを甘辛く煮、とうがらし粉、青のり、けしの実などをかけ、焙炉(ほいろ)であぶりかわかした料理。宮野儀助の創製によるのでこの名がある。福岡県名物
    1. [初出の実例]「下物(さかな)には塩煎餠にぎすけ煮(ニ)」(出典:駒のいななき(1916)〈巖谷小波〉一〇)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「儀助煮」の意味・わかりやすい解説

儀助煮
ぎすけに

小形のカレイイワシ、その他の雑魚(ざこ)、エビなどをそのままの形で調味焙乾(ばいかん)したもの。主として酒のつまみにする。明治の中ごろ、福岡県の宮野儀助という人が考案したところから、この名がある。全国各地で似たものがつくられている。主として小形のカレイ、アジカタクチイワシ、小ダイ、エビ、アオノリなどを用いる。素干し、または煮干しした原料しょうゆ、砂糖、みりんなどをあわせた調味液で煮熟し、沸騰したら取り上げ、焙乾する。

[金田尚志]


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日本の郷土料理がわかる辞典 「儀助煮」の解説

ぎすけに【儀助煮】


福岡の郷土料理で、干した小魚をしょうゆ・砂糖・みりんなどで甘辛く煮て、けしの実・のり・とうがらしなどをふり、あぶって乾かしたもの。かたくちいわし・小あじ・小鯛・えびなどを用いる。◇明治中期、博多の商人で宮野儀助という人が考案したことから。

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