合成の誤謬(読み)ゴウセイノゴビュウ(その他表記)fallacy of composition

デジタル大辞泉 「合成の誤謬」の意味・読み・例文・類語

ごうせい‐の‐ごびゅう〔ガフセイ‐ゴビウ〕【合成の誤×謬】

fallacy of composition個人個々企業ミクロ視点で合理的な行動をとった結果、社会全体では意図しない結果が生じること。例えば、企業が経営を健全化するために人件費を削減すると、個人消費が減少し、景気低迷を長引かせる結果となることなど。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「合成の誤謬」の意味・わかりやすい解説

合成の誤謬
ごうせいのごびゆう
fallacy of composition

個人 (もしくは部分) にとって真実であることは,集団 (もしくは全体) にとっても真実であると誤って認識することをいう。たとえば,個人が貯蓄を増やそうとするミクロ的行動は,マクロ的には貯蓄量を増加させるとはかぎらない。個人が余分に貯蓄しようという行動は,社会全体の貯蓄関数上方にシフトさせるが,それは消費を低め,社会の有効需要を減らし,経済活動水準を低下させて所得水準を減少させる。貯蓄の基になる所得水準が低下するのだから,貯蓄が増えるとはかぎらない。特に,投資が所得の変化により誘発される度合いが大きい経済では,社会全体の貯蓄は減少することになる。

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