輪投げ(読み)ワナゲ

デジタル大辞泉 「輪投げ」の意味・読み・例文・類語

わ‐なげ【輪投げ】

棒を立て、一定距離から輪を投げて棒に通した数の多いほうを勝ちとする遊び。

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改訂新版 世界大百科事典 「輪投げ」の意味・わかりやすい解説

輪投げ (わなげ)

標的を目がけて輪を投げる遊戯円盤投げ変形と思われるが,起源は不詳である。イギリスではquoitsと呼ばれ,14世紀から行われている。現在の代表的な例は,直径20cmのゴム板に直径6cmほどの穴のあいたものを1本のピン(hob)に向かって投げるか,あるいは,直径15cmほどの輪を約20cm間隔で正方形に9本並んだピンに投げる競技で,屋外・屋内ともに行われ,ピンまでは16mくらいとする。アメリカで愛好される蹄鉄を投げる馬蹄投げhorseshoe-pitchingや,ロープを輪にして船の甲板で行うゲーム(deck-quoits)などもある。

 日本でも明治時代には畳に火ばしを立てて輪を投げる酒席遊戯が盛んで,縁日などでも行われ,床に並んだ品物に輪が完全にはまるとその品物が取得できるというようなルールも現れた。こどもの玩具として木製の輪と輪懸台なども市販され普及した。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「輪投げ」の意味・わかりやすい解説

輪投げ
わなげ
quoits

棒をめがけて輪を投げ,かかった輪の数などで勝敗を争う遊戯。古代ギリシアではスポーツとして流行したといわれ,今日おもに子供の遊戯として世界各国にみられる。1~5世紀頃ローマ支配下のイギリスにおいても行なわれ,中世にイギリスの農民の間で蹄鉄を曲げて輪にしたものを地面に刺した鉄の釘に向けて投げる遊戯が始まり,発展したとみられる。馬蹄投げは,今日アメリカ合衆国カナダで盛んである。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「輪投げ」の意味・わかりやすい解説

輪投げ
わなげ

遊戯の一種。一定の距離を決めて置いた棒や柱に、金属、木または麻縄(あさなわ)などでつくった輪を投げかけて、棒や柱に入った数の多さを競う。古代ギリシアでスポーツとして行われていたという古い歴史をもち、日本には明治時代に伝わったが、おもに子供の遊戯として行われている。イギリスでは居酒屋などで人気のある遊びであった。そのほか、現在でも船の旅の際には、デッキ・ゲームとして行われている。

[高野 修]

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