(読み)シノギ

デジタル大辞泉 「鎬」の意味・読み・例文・類語

しのぎ【×鎬】

刀剣で、刃と峰との間に刀身を貫いて走る稜線鎬筋
部材の上端の中央を残し両側を低く削って、刀の背峰のようにした形。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「鎬」の意味・読み・例文・類語

しのぎ【鎬】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 刃物の、刃と峰(みね)(=背)との境界に稜を立てて高くしたところ。しのぎすじ。
    1. [初出の実例]「鏑矢〈略〉手前六寸しのぎをたてて、前一寸には峰にも刃をぞ付けたりける」(出典:保元物語(1220頃か)中)
  3. 部材の上端の中央を刀の背峰形に高くした形。〔日本建築辞彙(1906)〕
  4. 江戸時代、遊女などが多く使った、背峰の高い簪(かんざし)
    1. [初出の実例]「ちりめんをゆかたと見られたから、梳やしのぎも朝せんや水牛と見られちゃアうまらねへ」(出典:洒落本・一目土堤(1788))

こうカウ【鎬・

  1. 中国、西周時代の周の都。陝西省西安の西南にあたる。文王が初めて都を営んだといわれ、宗周または西都とも称す。鎬京

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普及版 字通 「鎬」の読み・字形・画数・意味


18画

[字音] コウカウ
[字訓] なべ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は高(こう)。高は京と同じく、屍骨を塗りこんだ京観のような建物で、おそらく聖所の前に呪禁として建てたものと思われる。西周の神都は古くは京(ほうきよう)とよばれるもので、字形に含まれる方も架屍の象。起原的には髑髏棚(どくろだな)のようなものであろう。京の辟雍(へきよう)(神)はのち鎬京(こうけい)に遷されたらしく、〔詩、大雅、霊台〕〔大雅、文王有声〕には、鎬京辟雍のことが歌われている。〔説文〕十四上に「なり」とするのは、後の用義であろう。

[訓義]
1. 地名、西周の都、鎬京(こうけい)。字はまたに作る。
2. なべ、土釜。
3. 国語で、剣のしのぎ。

[熟語]
鎬鎬
[下接語]
豊鎬

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百科事典マイペディア 「鎬」の意味・わかりやすい解説

鎬【しのぎ】

日本刀

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