イヌ(犬)(読み)イヌ

百科事典マイペディア 「イヌ(犬)」の意味・わかりやすい解説

イヌ(犬)【イヌ】

食肉目イヌ科の哺乳(ほにゅう)類。家畜中で最も歴史が古く,旧石器時代後期すでに数種類があった。祖先ディンゴや北アフリカからアジアの熱帯にすむパリア犬に近いものといわれ,地方によってはオオカミとの交配も行われたらしい。嗅覚が鋭く,臭跡をたどって獲物を捜し出すものが多いが,視覚にたよって猟をする品種もある。体の構造は長距離を走るのに適し,耐久力が強い。群居性,雑食性だが,動物質が主。妊娠期間は多くの品種で63日,子は6〜9ヵ月で性的に成熟,12歳で老犬。ときに20歳まで生きる。りこうで従順。品種は非常に多く400種以上になるという。大きさ,形,毛の長さや色などはさまざまである。最小のチワワは体重1kg以下で肩高13cm,セント・バーナードでは体重80〜90kg,肩高70cmに達する。用途別に分けると次のようになる(括弧内は肩高,単位cm)。〔鳥猟犬〕 セッター(64),ポインター(64),ジャーマンポインター(60),コッカスパニエル(38),ワイマラナー(64)など。〔獣猟犬〕 ボルゾイ(72),グレーハウンド(71),ビーグル(35),アフガンハウンド(70),ダックスフント(23),柴犬(39)など。〔使役犬〕 シェパード(61),コリー(56),ボクサー(58),ドーベルマンピンシェル(69),グレートデン(76),セントバーナード(70),シェトランドシープドッグ(36),フォックステリア(42)など。〔愛がん用〕 チワワ(13),プードル(スタンダード型38以上),チン(25)など。〔非猟犬〕 ブルドッグ(39),ダルメシアン(60),チャウチャウ(50),スピッツ(32),秋田犬(64)など。→日本犬
→関連項目家畜猟犬

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