一竜斎貞山(3代)(読み)いちりゅうさい・ていざん

朝日日本歴史人物事典 「一竜斎貞山(3代)」の解説

一竜斎貞山(3代)

没年:明治22.3.21(1889)
生年天保6(1835)
幕末明治期の講釈師本名内山孝七。大頭のところからあだ名して頼朝公。初代伊東潮花に入門して花林。しかし訥弁で見込みなしと宣告され2代目貞山門に転じ,初代貞吉となって真打に昇進した。明治7(1874)年師が40歳前の若さで亡くなり3代目を襲名,講談組合の大看板のひとりに数えられた。「伊賀の水月」(「荒木又右衛門」)をはじめ「義士伝」「黒田騒動」「石山軍記」などが得意で,お家物とした。18年門下の初代貞丈に4代目を譲り,初代錦城斎一山と改名した。昭和10(1935)年に没した有名な3代目錦城斎典山も,この3代目貞山の門人。この名跡は平成までに8代を数える。<参考文献>野村無名庵『本朝話人伝』

(吉沢英明)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「一竜斎貞山(3代)」の解説

一竜斎貞山(3代) いちりゅうさい-ていざん

1835-1889 幕末-明治時代講談師
天保(てんぽう)6年生まれ。はじめ伊東潮花に,のち2代一竜斎貞山に入門して3代をつぐ。「義士伝」「伊賀(いが)の水月(すいげつ)」で名をたかめた。明治14年錦城斎一山(初代)と改名。明治22年3月死去。55歳。本名は内山孝七。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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