小女郎(読み)コジョロウ

デジタル大辞泉 「小女郎」の意味・読み・例文・類語

こじょろう【小女郎】[人名]

浄瑠璃博多小女郎波枕はかたこじょろうなみまくら」の登場人物。京の商人小町屋惣七の愛人で、博多柳町の遊女

こ‐じょろう〔‐ヂヨラウ〕【小女郎】

女の子少女
「―が、又はたとふすまを立て切った」〈漱石草枕

こ‐めろ【小女郎】

こめろう(小女郎)」の音変化。
「―がさげし風呂敷や」〈浄・大経師

こ‐めろう〔‐めラウ〕【小女郎】

小娘。少女。こめろ。
腰元らしき―そばを離れず」〈浮・御前義経記・一〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「小女郎」の意味・読み・例文・類語

こ‐めろ【小女郎】

〘名〙 (「こめろう(小女郎)」の変化した語)
① 年の若い下女。また、遊里で、女郎見習の少女をいう。
浮世草子好色二代男(1684)一「又は小めろ、古郷の垢も自然に落て」
滑稽本浮世風呂(1809‐13)四「子もりの小女(コメロ)ら、十五六より十七八才まで、五六人」

こ‐じょろう ‥ヂョラウ【小女郎】

[1] 〘名〙 小さい女の子。少女。
※俳諧・俳諧勧進牒(1691)上「小女郎にも走りまけたり夕時雨乙州〉」
[2] 浄瑠璃「博多小女郎波枕」に登場する人物。博多奥田屋の遊女。京の商人小町屋惣七(そうしち)の愛人。→毛剃九右衛門(けぞりくえもん)

こ‐めろう ‥めラウ【小女郎】

〘名〙 少女。また、少女をののしっていう語。こむすめ。こめろうべ。
雑談集(1305)九「庭に十歳ばかりなる小女童(コメラウ)が、歌をうたうを聞けば」

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