下野(しもつけ)国(栃木県)足利に居所を置いた譜代(ふだい)小藩。1644年(正保1)から土井利房(どいとしふさ)が在封、1688年(元禄1)から本庄宗資(ほんじょうむねすけ)が常陸(ひたち)国(茨城県)笠間(かさま)に移るまでの間、一時居所を置いた。越後(えちご)国(新潟県)高田城主戸田氏の一族で、西の丸徳川家宣(いえのぶ)の御側衆(おそばしゅう)であった戸田忠利(ただとし)〔忠時(ただとき)〕が1705年(宝永2)に、旗本時代の甲府8000石に3000石の加増を受け、足利、都賀(つが)、河内(かわち)の3郡内において新たに1万1000石を領有した。以後、1871年(明治4)の廃藩置県に及び、足利県を経て栃木県に編入された。
[阿部 昭]
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