馬道(読み)メンドウ

デジタル大辞泉 「馬道」の意味・読み・例文・類語

めん‐どう〔‐ダウ〕【馬道】

めどう(馬道)」の音変化。
「あそこの―におっかけては」〈平家・四〉

め‐どう〔‐ダウ〕【馬道】

殿舎と殿舎を結ぶために設けた厚板を敷いた簡単な通路。馬を中庭まで引き入れるときには、一部を取りはずせるようにした切馬道きりめどうを用いた。のちには長廊下の称。

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精選版 日本国語大辞典 「馬道」の意味・読み・例文・類語

ば‐どう ‥ダウ【馬道】

[1] 〘名〙
① 馬を乗りこなす術。馬術
浮世草子・当世智恵鑑(1712)五「もとより馬道の達人にて、いかなる僻馬なりとも、乗こなさずといふ事なし」
② 馬、馬車などで通行するための道。
※大英游記(1908)〈杉村楚人冠後記人道外側には、〈略〉馬道(バダウ)がある」
[2] 江戸浅草の馬道(うまみち)異称。音読して通人ぶったもの。
洒落本・中洲の花美(1789)小通登楼「おいらはすぐに馬道(バダウ)へよりの」

うま‐みち【馬道】

[1] 〘名〙 馬の通る道。馬の道。〔日葡辞書(1603‐04)〕
[2] 東京都台東区花川戸から浅草三丁目に至る一帯浅草寺の北東方に当たる。江戸時代新吉原への遊客が馬で通ったところからの名という。安永天明一七七二‐八九)頃、隠し売女の店があった。

め‐どう ‥ダウ【馬道】

〘名〙 殿舎と殿舎の間をつなぐために縦に厚板を敷き渡した簡単な通路。馬を中庭まで引き入れるためには、一部を切り離してはずせるようにした切馬道(きりめどう)を用いた。後には長廊下の称。めんどう。めど。〔十巻本和名抄(934頃)〕

め‐ど【馬道】

〘名〙 =めどう(馬道)類聚名物考(1780頃)〕

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