日本大百科全書(ニッポニカ) 「アイスナー」の意味・わかりやすい解説
アイスナー
あいすなー
Kurt Eisner
(1867―1919)
ドイツの社会主義者。ユダヤ人工場主の子としてベルリンに生まれ、哲学、文学などを学び、政治家ナウマンのサークルに参加した。1899年、社会民主党機関紙『フォーアウェルツ』の編集者となり、1905年、修正主義者の批判を受けて辞職したが、その後も文筆活動を続けた。第一次世界大戦中に反戦的立場に転じ、1917年独立社会民主党に加わり、ミュンヘン支部長となった。1918年1月、反戦ストを指導して逮捕されたが、10月釈放され、11月7日にはバイエルン共和国を宣言し、自ら新政府の首相となった。しかし1919年1月の州選挙で大敗して、やむなく新議会を開会するため2月21日、議会へ赴く途中、反動的貴族によって射殺された。
[松 俊夫]