百科事典マイペディア 「アイブズ」の意味・わかりやすい解説
アイブズ
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アメリカの作曲家。コネティカット州に生まれ,幼時からバンド・リーダーであった父ジョージから天衣無縫の音楽教育を受け,イェール大学でH.W.パーカーに作曲を学んだ。卒業後は保険会社に入社,1907年にはワシントン生命保険会社の代理店を設立し,実業家として成功を収めた。作曲家としての作品もほぼ1902-17年に集中して書かれており,29年には実業界からも引退し,以後コネティカットの農場で悠々自適の生活を送った。47年,《交響曲第3番“キャンプの集い”》(1904-11)でピュリッツァー賞を受けるまではほとんど無名だったが,今日ではアメリカが生んだ真にアメリカらしい最初の作曲家として,高く評価されている。その作品はエマソンの超絶主義哲学の影響が強く,作品を表面的に複雑多様な要素の混合物とし,技法的には無調,複調,トーン・クラスターなどを先取りしている。
執筆者:武田 明倫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…モーツァルト,モンテベルディ,グルック,ビゼー,ベルディ,ワーグナーらの古典曲から,ウェーベルン,ブーレーズらの現代曲にいたるまで,多様な引用によるコラージュ形式のオペラを試みている。20世紀初頭のアイブズの《弦楽四重奏曲第2番》(1913)をはじめとする数多くの作品は,こうした傾向をすでにみせており,賛美歌や民謡,チャイコフスキー,ブラームスなどの古典曲が引用,コラージュされている。ケージの《クレド・イン・US》(1942)では,器楽演奏とともに,レコードにより既存の音楽をコラージュする。…
※「アイブズ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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