ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アガトン」の意味・わかりやすい解説
アガトン
Agathōn
[没]前400頃.マケドニア
ギリシアの三大悲劇詩人の継承者。前 416年のレナイア祭の競演で初優勝。プラトンの対話篇『饗宴』はこの勝利を祝う彼の家での宴会を舞台にし,アガトン自身も登場する。前 407年マケドニアに移住。彼は悲劇の大改革者で,神話伝説や史実によらない新しい筋と人物を自由につくりだし,合唱を劇の筋からまったく独立した幕間の音楽にして場面の区分をつくり,半音階や種々のはなやかな音調を用いた。またソフィストの影響を受けて,ゴルギアス調の修辞的文体を用いた。作品は 40行ほどの断片のみ現存。
アガトン
agathon
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報