デジタル大辞泉
「アクロレイン」の意味・読み・例文・類語
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出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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アクロレイン
acrolein
2-プロペナール2-propenalの慣用名で,アクリルアルデヒドとも呼ばれる。鎖式不飽和アルデヒドの一つ。化学式CH2=CH-CHO。グリセリンを硫酸水素カリウム,五酸化リンなどの脱水剤と加熱することによって生成する。工業的には,プロピレンをモリブデン酸ビスマスなどの触媒のもとで酸化し製造する。融点-86.95℃,沸点52.69℃の無色の液体で,強い刺激臭を有し,目や粘膜を侵す。水やアルコールに可溶。重合しやすくプラスチック状に固化する。とくに光,アルカリ,強酸の存在下で容易に重合する。また酸化されやすく,空気中で酸化されてアクリル酸CH2=CH-COOHとなる。おもな工業的用途はアリルアルコール,さらにアミノ酸の一種であるDL-メチオニンの製造原料である。
執筆者:奈良坂 紘一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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アクロレイン
acrolein
アクリルアルデヒド,プロベナールともいう。化学式 CH2=CHCHO 。オレフィンの性質とアルデヒドの性質の両方を示し,容易に重合する。工業的には,酸化銅触媒によるプロピレンの空気酸化によって製造されるが,従来はグリセリンやアセトアルデヒドとホルムアルデヒドを原料とする方法も行われた。融点-87℃,沸点 52℃。水に可溶。長期間放置すると重合し,樹脂状物質を生じる。保存に際しては抗酸化剤として少量のポリフェノール類を加える。還元するとプロピオンアルデヒドを経て,プロピルアルコールになる。脂肪の焼けるときの臭気はアクロレインの存在による。合成樹脂原料のアクリル酸エステル製造の中間体。強肝剤のメチオニンの合成にも使用される。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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百科事典マイペディア
「アクロレイン」の意味・わかりやすい解説
アクロレイン
アクリルアルデヒドともいう。化学式はCH2=CHCHO。刺激臭のある無色の液体。融点−86.95℃,沸点52.69℃。グリセリンの脱水で得られる。粘膜を侵す。空気中で酸化されてアクリル酸となる。長期保存したり光に当てたりすると,容易に重合して無定形固体となる。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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アクロレイン
C3H4O (mw56.06).CH2=CHCHO.アクラルデヒドともいう.グリセロールが高温で熱せられると生成するアルデヒド.脂肪を過剰加熱した場合にも生成し,刺激性の不快臭と催涙性がある.
出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報
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出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内のアクロレインの言及
【グリセリン】より
…水蒸気蒸留,脱水,分留などによりエピクロロヒドリンの濃度を高め,次に加水分解してグリセリンを得る。(3)プロピレンを酸化銅を触媒として350℃,2.6kgf/cm2で気相酸化し,アクロレインCH2=CH-CHOとする。これに酸化マグネシウムなどの触媒を用いてイソプロピルアルコールを作用させ,アリルアルコールとアセトンをつくり,さらに触媒を用いて過酸化水素を作用させグリセリンとする。…
※「アクロレイン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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