日本大百科全書(ニッポニカ) 「アセチルアセトン」の意味・わかりやすい解説
アセチルアセトン
あせちるあせとん
acetylacetone
ジケトンの一つ。2,4-ペンタンジオンともよばれる。アセトンと酢酸エチルとを、ナトリウムアルコキシドなどの塩基の存在下で縮合させると生成する。
無色、可燃性の液体。ケト形とエノール形の2種類の互変異性体の平衡混合物として存在することで有名である。
水および種々の有機溶媒に溶ける。種々の金属イオンとキレート化合物を生成し、これらのキレート化合物は有機溶媒に溶けるので、キレート化剤や金属の溶媒抽出試薬として用いられる。このほかに、アセチルセルロースの溶剤、ガソリンや潤滑油の添加物としての用途をもつ。
[廣田 穰]
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