アヌラーダプラ(英語表記)Anuradhapura

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アヌラーダプラ」の意味・わかりやすい解説

アヌラーダプラ
Anuradhapura

スリランカ中北部の都市。アヌラーダプラ県の県都。コロンボ北北東約 170kmに位置。前5世紀に建設。スリランカで2番目に古い首都で,古代シンハラ文明の中心地であった。アショーカ王の王子マヒンダがこの首都に仏教を伝え,シンハラ人の王デーバーナンピヤ・ティッサ民衆を仏教に改宗させたと史書に記録されている。南インドから進出してきたタミル人の攻撃により,8世紀シンハラ王朝はこの首都を放棄してポロンナールワに移った。以後 19世紀中頃まで完全に放棄され,ジャングルと化していたが,20世紀に復興し,仏教徒の巡礼地,交通の要地,商業中心地となった。数多くの仏教遺跡 (→アヌラーダプラ遺跡 ) があり,町の中心にあるボダイジュは,前 245年にインドのブッダガヤーから移されたもので,記録に残る現存樹木中最古のもの。東 2kmにあるミヒンタレーの丘は,マヒンダとデーバーナンピヤ・ティッサ王の会見の地として,仏教徒の巡礼地となっている。人口5万 6632 (2001速報値) 。

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