日本大百科全書(ニッポニカ) 「アルクマール」の意味・わかりやすい解説
アルクマール
あるくまーる
Alkmaar
オランダ北西部、ノールト・ホラント州中部の都市。人口9万3022(2001)。アムステルダムに通じる北ホラント運河に沿い、チーズ市で有名な商業都市。4月から9月までの毎週金躍日の朝10~12時に、秤量(ひょうりょう)所(1582設立)前のマルクト広場で、白装束に麦わら帽子のチーズ運搬人が赤や黄色のエダムチーズを計量する儀式があり、これを目的とした観光客が多い。起源は10世紀にできた漁村で、1254年には都市法を賦与されたが、17世紀後半からの周辺湿地の干拓により交易中心地として発展した。1573年にはオランダ独立戦争でスペイン軍の攻囲に耐え、戦況の転機となった。ゴシック式のフローテ教会や、16世紀の市庁舎がある。
[長谷川孝治]