アントラニル酸(読み)あんとらにるさん(英語表記)anthranilic acid

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アントラニル酸」の意味・わかりやすい解説

アントラニル酸
あんとらにるさん
anthranilic acid

o-アミノ安息香酸のことで、ビタミンL1ともいう。肝臓や酵母中に存在し、ネズミ乳汁分泌に必要であるが、人間については未確認である。o-ニトロ安息香酸の還元によってつくられる。生体内では、アントラニル酸合成酵素によってつくられ、トリプトファン母体となるほか、トリプトファンの代謝産物キヌレニンからキヌラーゼの作用によってもつくられる。

[降旗千恵]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アントラニル酸」の意味・わかりやすい解説

アントラニル酸
アントラニルさん
anthranilic acid

無色結晶,融点 144~146℃。冷水に微溶,熱水アルコールエーテルに易溶。インジゴの合成中間体。生体内ではトリプトファン代謝中間体。ビタミン L1 (催乳ビタミン) ,o -アミノ安息香酸としても知られている。

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