アンブリゴ石(読み)あんぶりごせき(英語表記)amblygonite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アンブリゴ石」の意味・わかりやすい解説

アンブリゴ石
あんぶりごせき
amblygonite

花崗(かこう)岩質ペグマタイトのうち、いわゆるリチウムペグマタイト中に産するリン酸塩鉱物。モンブラ石montebrasiteのフッ素置換体ほかにまったくリン酸塩を含まないリチウム鉱物の集合を構成することが多い。自形はまれであるが、三斜晶系に属しているため、対称性をもたない立体をなすものが報告されている。命名ギリシア語の「鈍角」を意味し、自形の発達した場合、面角結晶面交角)が鈍角になりやすいことにちなむ。

加藤 昭]


アンブリゴ石(データノート)
あんぶりごせきでーたのーと

アンブリゴ石
英名amblygonite
化学式LiAl[(F,OH)|PO4](F>OH)
(OH>Fはモンブラ石)
少量成分Na,K,Ca
結晶系三斜
硬度5.5~6
比重3.08
光沢ガラス
条痕
劈開一方向に完全,一方向に良好(「劈開」の項目参照

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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