インドジャボク(読み)いんどじゃぼく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「インドジャボク」の意味・わかりやすい解説

インドジャボク
いんどじゃぼく / 印度蛇木
[学] Rauvolfia serpentina Benth.

キョウチクトウ科(APG分類:キョウチクトウ科)の常緑樹。ネパール以東のインド、ミャンマービルマ)、タイ、マレージャワなどに産する。高さ約1メートル。葉は光沢があり、長さ10~15センチメートル、幅4~5センチメートル、披針(ひしん)形で波縁状になり、対生または輪生する。花は筒状で5裂し、外側は淡紅色、内側は白色。果実は黒く熟し、中に淡黄色で網状紋様のある種子が1個ある。長さ25センチメートルほどの長い根を薬用にする。根は苦味があり、薬効成分はレセルピンで、中枢神経と脳に強い鎮静作用を示し、統合失調症(精神分裂病)の治療に用いる。また、民間薬としてヘビ毒虫咬傷(こうしょう)、解熱などに用いられていた。

[星川清親 2021年6月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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