「天空」を意味するギリシア神話最古の男神。大地の女神ガイアから生まれ、そのガイアを妻として3人のヘカトンケイル(100本の手)、3人のキクロペス(雷、稲妻)のほか、オケアノス、テテュス、コイオス、フォイベ、ヒペリオン、テイア、クレイオス、レア、イアペトス、それにクロノスの巨神(ティタン)たちを得た。しかし、彼が生まれ出た子を片端から地下の冥界(めいかい)タルタロスへ押し込めたので、ガイアは復讐(ふくしゅう)を決意して、地底の子供たちに諮(はか)った。すると末のクロノスだけが同調した。彼はガイアから渡された金剛の斧(おの)で、眠りこけていた父ウラノスの男根を切り落とし、それを海に投げ捨てた。これにより、クロノスはウラノスにかわる神々の支配者となったが、のちにわが子ゼウスと争い、これに破れてふたたびタルタロスに落とされた。なお、切断されて海に投げられたウラノスの男根から生まれたのが、愛の女神アフロディテと伝えられている。
[小川正広]
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…バルナは典型的なアスラであり,その神性はアベスターの最高神アフラ・マズダに対応するとされる。また,ギリシアの天空の神ウラノスと語源的に関係があるとする説もある。バルナの名も後述のミトラとともにミタンニ・ヒッタイト条約文に挙げられている。…
…カオス(混沌)につぐ最も古い神とされる。ひとりで天空神ウラノスを産んだあと,彼との間にオケアノス(大洋),テミス(掟),ムネモシュネ(記憶)ら12柱のティタン神,3人のキュクロプスその他の子をもうけたが,それらの子をウラノスが大地の奥底に押し込めたため,ガイアは最年少のティタン神クロノスに大鎌を与え,父神の陽物を切り落とさせたという。【水谷 智洋】。…
…英語のgiantの語源で単数形はギガスGigas。天空神ウラノスがその子クロノスに陽物を切り落とされたとき,滴り落ちた血で大地ガイアがみごもって生まれた。彼らは岩や木の株を武器にしてゼウスの率いるオリュンポス神に戦いを挑んだが,ヘラクレスを味方につけた神々に滅ぼされ,各地の火山の下に埋められたという。…
…まとまった物語を見ても,デウカリオン夫婦を除く全人類を滅亡させた大洪水神話は〈ノアの方舟〉と同工異曲であって,地理的条件からギリシア本来のものとは考えられず,やはりメソポタミア起源であろう。またウラノス―クロノス―ゼウスの3代にわたる神界覇権推移の神話はミュケナイ時代とほぼ同時代のヒッタイトやウガリトの資料からも伝えられており,その東方起源が知られる。符節を合わせたこの物語は同時に相違点も際立たせる。…
※「ウラノス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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