エジプトハゲワシ(英語表記)Neophron percnopterus; Egyptian vulture

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エジプトハゲワシ」の意味・わかりやすい解説

エジプトハゲワシ
Neophron percnopterus; Egyptian vulture

タカ目タカ科。全長 47~65cmの小型のハゲワシ。大きさの異なる 3亜種がある。顔は黄色の皮膚が裸出し,が細長くて黒い。羽色は風切羽が黒く,体のほかの部分は白いが,土がついて錆色や褐色がかっていることが多い。後頭から頸の羽毛は長く,みの毛のようになっている。ヨーロッパ南部から中央アジアインド,ヒマラヤ地方,アフリカ中・北部ナミビアで繁殖する。アフリカ北部やヨーロッパから中央アジアでは夏鳥(→渡り鳥)で,冬季は繁殖地の南部へ渡る。巣は崖や建物の張り出しの上,大木などにつくる。ほかの多くのハゲワシ類と同様,動物の死肉に集まるが,体が小さいので大型種が去るのを周辺で待ち,残った小片などを食べる。ほかにも昆虫や動物の糞,爬虫類,小型の動物なども食べる。また,こぶし大の石をくわえてダチョウの卵に投げつけ,卵殻を割って内容物を食べるという行動を見せる。(→ワシ猛禽類

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