日本大百科全書(ニッポニカ) 「エルゾーグ」の意味・わかりやすい解説
エルゾーグ
えるぞーぐ
Maurice Herzog
(1919―2012)
フランスの政治家、登山家。リヨンに生まれる。科学と法律を学び政治家を志す。16歳より登山を始め、1944年ブレンバ氷河経由でモンブランのプトレイ稜(りょう)登攀(とうはん)。1950年リオネル、テレイ、ガストン・レビュファらとともに遠征隊長としてヒマラヤのアンナプルナに挑戦、人類初めての8000メートル峰登頂に成功した。帰途、凍傷で手足の指を失う。このときの記録『処女峰アンナプルナ』は名著として知られる。その後モンブラン山麓(さんろく)のシャモニー市の国立登山スキー学校の校長を務め、またスポーツ大臣としてスポーツの発展に貢献した。シャモニー市長も務めた(1968~1977)。
[徳久球雄]