オータン(その他表記)Autun

デジタル大辞泉 「オータン」の意味・読み・例文・類語

オータン(Autun)

フランス中東部、ソーヌ‐エ‐ロアール県都市同県の副県都。古代ローマ時代に築かれた円形劇場、サンタンドレ門、アルー門、ジャニュ寺院が残っている。12世紀に建造されたサンラザール大聖堂建築彫刻ロマネスク様式傑作として知られる。

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改訂新版 世界大百科事典 「オータン」の意味・わかりやすい解説

オータン
Autun

フランス東部,ソーヌ・エ・ロアール県にある小規模の工業都市。人口約2万3000(1982)。ローマ皇帝アウグストゥスの建設になり(町の古名Augustodunumは彼にちなむ),ガリアのローマともいうべき地位を占めていた。そのなごりは,サンタンドレ門,アルー門,ガリア最大の劇場跡などにみられる。マルセイユからもたらされたラザロのものと伝えられる聖遺物を収めるため,12世紀初めに建立されたサン・ラザール大聖堂は,失われたクリュニー第3聖堂の様式を踏襲するブルゴーニュ派ロマネスク建築の代表例。その正面扉口大タンパンや内部の柱頭は,ロマネスク彫刻の頂点の一つ。大聖堂前のロラン美術館は,大聖堂旧北入口にあった浮彫イブの誘惑》ほか,古代,中世の美術品を収蔵する。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「オータン」の意味・わかりやすい解説

オータン
おーたん
Autun

フランス中東部、ソーヌ・エ・ロアール県の副県都。人口1万6419(1999)。マコンの北西82キロメートルにある。円形劇場とサンタンドレ門、アールックス門を含むローマ遺跡がある。12世紀のサン・ラザール寺院の建築・彫刻は有名。布地、カーペット、機械類、暖房器具が生産される。ローマ人にアウグストドゥヌムAugustodunumとよばれ、商業学問の中心であった。5世紀初頭から9世紀まで異邦人にしばしば襲撃され、重要性を失った。

[大嶽幸彦]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オータン」の意味・わかりやすい解説

オータン
Autun

フランス中部,ソーヌエロアール県,ルクルーゾー北西約 28kmにある町。モルバン山地で飼育される家畜の市場で,繊維・皮革・木材・金属工業の中心でもある。ガロ・ローマ時代からの町で,その時代の劇場や城門 (3世紀) などが残っている。聖ラザール大聖堂 (1020~1146以後) は特にロマネクス様式の彫刻で知られる。人口1万 9129 (1982) 。

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