コロン(読み)ころん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コロン」の意味・わかりやすい解説

コロン
Colón

パナマ中部北岸の都市。同国第2の都市で,同名州の州都パナマ運河カリブ海側の出入口にあり,港湾都市クリストバルを南にもつ。 1850年パナマ横断鉄道の建設に際して,その北の起点の地に建設され,鉄道建設者の一人の名前を取って初めアスピンウォールと呼ばれた。鉄道の完成 (1855) 以後,パナマのカリブ海側の主要港に発展したが,低湿なマンサニヨ島に建設されたため,運河開削時に新しい排水施設が整備されるまで,きわめて衛生状態が悪かった。アメリカ合衆国租借地とした運河地帯にあったクリストバルには合衆国によって大規模な港湾施設が建設された。 1979年運河地帯はパナマに返還され,カリブ海域で最も重要な港の一つとなっている。 1953年以来自由貿易地区となっており,世界的な商業センターとして倉庫業,集荷業,運送業が発達している。首都パナマ市とは鉄道と運河のほか,道路でも結ばれ,観光中心地としてもにぎわう。人口5万 4469 (1990推計) 。

コロン
Colón

キューバ中西部の都市。首都ハバナの東南東約 150kmにある。サトウキビ果樹タバコなどの栽培養鶏牧牛養蜂の盛んな内陸平野の中心地で,たばこ,果実加工などの工場がある。交通の要地で,鉄道,道路が分岐する。人口5万 2637 (1989推計) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「コロン」の意味・わかりやすい解説

コロン(パナマ)
ころん
Colón

中央アメリカ、パナマ中北部の港湾都市。パナマ運河の北側の門戸に位置しカリブ海に臨む。人口5万2286(2000)。住民の主体は、パナマ運河建設時、西インド諸島から移住した黒人労働者の子孫で、現在なお約40%が運河関係機関に就労している。1850年旧パナマ運河鉄道の起点としてマンサニョ島に建設され、埋立てにより陸続きとなった。運河開通後、港湾は西隣のクリストバルに建設されたが、現在も鉄道、高速道路の起点として商業、観光の中心地となっている。

[今野修平]


コロン(コロンブス)
ころん

コロンブス

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