かんぽ生命保険(株)(読み)かんぽせいめいほけん(英語表記)Japan Post Insurance Co.Ltd.

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

かんぽ生命保険(株)
かんぽせいめいほけん
Japan Post Insurance Co.,Ltd.

日本郵政グループの生命保険会社。正式名称は株式会社かんぽ生命保険。略称かんぽ生命。2005年(平成17)10月に成立した郵政民営化法(平成17年法律第97号)により、日本郵政公社が民営・分社化されることになり、2006年1月に民営化後の持株会社となる日本郵政株式会社が設立され、その子会社として同年9月に発足した。当初は民営化後に生命保険業を営む郵便保険会社の準備に関する事業を行い「株式会社かんぽ」という社名であったが、2007年10月1日民営化の際に改組され現名称に変更された。
 かんぽ生命保険は、日本郵政公社から継承した生命保険事業等を行う。扱う商品は新規の各種保険商品であり、これらは政府保証はないが、他の生命保険会社と同様に保険契約者保護制度によって保護される。民営化以前の簡易生命保険契約については、引き続き政府保証が実施され、その管理は独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構が継承した。各種手続きの実務は、かんぽ生命保険を経由して郵便局株式会社に委託されるため、契約者は民営化後もこれまでと同様に郵便局の窓口で保険のサービスが受けられる。なお簡易保険加入者向けの保養施設「かんぽの宿」等は、かんぽ生命保険ではなく日本郵政株式会社が継承した。
 2008年3月現在、資本金5000億円(日本郵政株式会社の100%出資)、経常収益7兆6868億円、従業員数5240、直営店80(統括支店13、支店67)。総資産は112兆5247億円で、生命保険会社としては日本最大。全株式は日本郵政が保有しているが、完全民営化(2017年9月末日予定)までの移行期間中にすべて売却されることとなっている。本社所在地は東京都千代田区霞が関1-3-2。[編集部]
『深尾光洋・日本経済研究センター編著『生保危機の真実――民保が弱く簡保が強いのはなぜか』(2003・東洋経済新報社) ▽郵政民営化研究会編『郵政民営化ハンドブック』(2006・ぎょうせい) ▽満野龍太郎著『業界の最新常識 よくわかる保険業界』(2006・日本実業出版社) ▽野村健太郎著『郵政民営化の焦点――「小さな政府」は可能か』増補新訂版(2007・税務経理協会) ▽滝川好夫著『どうなる「ゆうちょ銀行」「かんぽ生保」――日本郵政グループのゆくえ』(2007・日本評論社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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