[生]1896.7.24. ポツダム [没]1966.1.10. シュツットガルト ドイツの小説家,詩人。医師の子として生れ,ベルリン,ミュンヘン両大学で文学と経済学を学ぶ。その頃から著作を始め,表現主義的な詩集『人間』 Der Mensch (1918) などを出した。ナチス時代は出版社に勤務。第2次世界大戦後,小説『流れの背後の町』 Die Stadt hinter dem Storm (47) で,その名を世界的なものにした。死の国と同一視される町の一代記をカフカ的手法で描いたもので,ヨーロッパの運命を暗示している。ほかに,全体主義国家をシュルレアリスム的手法で活写した『織機』 Der Webstuhl (49) ,『巨大な網』 Das gross Netz (52) など。