ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ギャロッド」の意味・わかりやすい解説
ギャロッド
Garrod, Sir Archibald Edward
[没]1936
イギリスの医師,生化学者。アルカプトン尿症など遺伝的な代謝異常の病気の研究で有名。 1902年,アルカプトン尿症がメンデルの法則に従って遺伝することを発見。アルカプトン尿症は,ホモゲンチジン酸を分解する酵素の欠損が原因で起ることを示し,この酵素の生産が遺伝子によって支配されていると考えた。遺伝子が酵素の生産を通じて形質を決定するという発想は,G.ビードル,E.テイタムの一遺伝子一酵素説の先駆をなすものであったが,発表当時は注目されず,遺伝生化学確立ののちに関心を集めるようになった。
ギャロッド
Garrod, Heathcote William
[没]1960
イギリスの文学研究者。 1923~28年オックスフォード大学詩学教授。著書に『ワーズワス』 Wordsworth (1923) ,『キーツ』 Keats (26) ,『コリンズ』 Collins (28) ,『詩と人生の批評』 Poetry and the Criticism of Life (31) など。
ギャロッド
Garrod,Dorothy Annie Elizabeth
[没]1968.12.18. ケンブリッジ
イギリスの考古学者。クルディスターン (1928) ,パレスチナ (29~34) で発掘作業を指揮。西アジアの旧・中石器文化の大系を樹立した。 1939年ケンブリッジ大学の最初の婦人教授として,考古学,人類学の講座を担当した。
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