日本大百科全書(ニッポニカ) 「ギンネム」の意味・わかりやすい解説
ギンネム
ぎんねむ / 銀合歓
[学] Leucaena leucocephala (Lam.) de Wit
Leucaena glauca Benth.
マメ科(APG分類:マメ科)の落葉小高木。高さ10メートルに達するものもまれにあるが、2~3メートルのものが多い。ギンゴウカンともいう。葉は2回羽状複葉で長さ15~25センチメートル、8~16の小羽片が対生し、小葉は20~30枚あり、長楕円(ちょうだえん)状披針(ひしん)形、長さ0.7~1.2センチメートルで裏面は緑白色。花は熱帯ではほとんど年中開き、球形、径2~5センチメートルの頭状花序になって香りのある白花が密生する。花弁はへら形で雄しべの3分の1の長さで小さく、多数の雄しべが目だつ。果実は長さ12~18センチメートルの扁平(へんぺい)な莢(さや)で、褐色に熟す。熱帯アメリカ原産で熱帯、亜熱帯地方に広く分布し、沖縄や小笠原(おがさわら)諸島には野生化したものがある。砂防林に植え、やせ地に肥料木として植える。また、木炭や燃料にもする。
[小林義雄 2019年10月18日]