ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ククリット・プラモート」の意味・わかりやすい解説
ククリット・プラモート
Kukrit Pramoj
[没]1995.10.9. バンコク
タイの王族出身の政治家,小説家,ジャーナリスト。イギリスのオックスフォード大学卒業,帰国後大蔵省入り。1946~48年下院議員。1950年『サイアム・ラット』紙を創刊し,みずから主筆となって軍事政権を批判するとともに,小説を執筆。代表作は,4代にわたる家族の歴史を描いた大河小説『王朝四代記』Si Phaendin(1953),仏教と共産主義の対立をテーマにした『赤い竹』Phai Daeng(1955),仏教の輪廻観に基づいた『さまざまの生涯』Lai Chiwit(1964)など。1959~72年制憲議会議員。1973年10月の政変後,制憲議会議長。1974年6月社会行動党結成。1975年3月,実兄のセニ・プラモート民主党首相から政権を引き継いで保守系連立政権をつくり,脱アメリカ善隣外交を進めた。1976年4月の総選挙で落選,セニ前首相に政権を譲渡した。
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