三徳(読み)さんとく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

三徳
さんとく

仏教,インド哲学,儒教における3つの徳。 (1) 仏教用語では如来の徳を恩徳,断徳,智徳に,また修行の立場から諸仏の徳を因円徳,果円徳,恩円徳の3つに分ける。 (2) 『涅槃経』の説く大涅槃の不一不異の法身徳,般若徳,解脱徳のこと。 (3) インドのサーンキヤ学派の純質,激質,翳質という3つの根本原質。 (4) 朱子学における智,仁,勇の3つの素質。

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デジタル大辞泉の解説

さん‐とく【三徳】

人、または君主として守るべき三つの徳目。「中庸」で説かれた、など。
仏語。
仏果にそなわる三つの徳。衆生に恵みを与える恩徳、煩悩(ぼんのう)を断ち切る断徳、智慧をもって平等に見る智徳。
涅槃(ねはん)の三つの徳。真如としての法身智慧としての般若(はんにゃ)煩悩からの離脱としての解脱(げだつ)
《三つの用途があるところから》
㋐釣りの小道具の一。糸・重り・鉤素(はりす)を接続する小形の片天秤(かたてんびん)。ハゼ釣りに用いる。
㋑江戸時代に流行した紙入れの一種。鼻紙・書き付け・楊枝(ようじ)を分けて入れた。
江戸時代燭台一種。置いたり掛けたり、また提げたりできるようになっている。

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日本の企業がわかる事典2014-2015の解説

三徳

正式社名「株式会社三徳」。英文社名「SANTOKU CORPORATION」。非鉄金属工業。昭和24年(1949)「三徳工業株式会社」から分離独立し「三徳金属工業株式会社」設立。平成12年(2000)現在の社名に変更。本社は神戸市東灘区深江北町。産業資材メーカー。磁石の材料となるネオジム・サマリウムなど希土類の高純度化合物・各種合金を製造。

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大辞林 第三版の解説

さんとく【三徳】

人として守るべき三つの徳目。「中庸」では智・仁・勇、「書経洪範」では正直・剛克・柔克、「荘子盗跖」では上徳・中徳・下徳とする。
〘仏〙
大涅槃だいねはんがそなえる三つの徳。法身・般若・解脱。
仏果にそなわる三つの徳。智徳・断徳・恩徳。
サーンキヤ学派で、すべてのものにそなわる性質を三つに分類したもの。薩埵さつた・剌闍らじや・答摩とうま
禅宗でいう食物の三徳。すなわち、あっさりとしている軽軟、清潔である浄潔、規則通りにできている如法作。これに甘・辛・鹹・苦・酸・淡の六味を加え、三徳六味という。
釣りの接続具の一。道糸・鉤素はりす・おもりを接続する。
一つで三種の用途をもつ便利な物。

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