クープマンス(読み)くーぷまんす(英語表記)Tjalling Charles Koopmans

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クープマンス」の意味・わかりやすい解説

クープマンス
Koopmans, Tjalling Charles

[生]1910.8.28. スクラーブラント
[没]1985.2.26. コネティカット,ニューヘーブン
オランダ生れのアメリカの経済学者。ユトレヒト大学,ライデン大学で学び,1936年オランダ経済学院講師,38年国際連盟に勤務。第2次世界大戦によりアメリカに亡命して 46年帰化。ニューヨーク大学講師などを経て 44年シカゴ大学コールズ・コミッション研究員,48年以降同所長として戦中戦後における計量経済学の分野の飛躍的発展に貢献。 61~67年コールズ・ファウンデーションディレクター,諸大学の教授,諸学会会員,役員歴任資源の最適配分の理論への貢献により 75年 L.V.カントロビッチとともにノーベル経済学賞受賞。主著"Statistical Inference in Dynamic Economic Models" (1950) ,"Activity Analysis of Production and Allocation" (51) ,"Three Essays on the State of Economic Science" (57) など計量経済学,線型経済学,一般均衡理論などの面で論文,著書多数。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「クープマンス」の意味・わかりやすい解説

クープマンス
くーぷまんす
Tjalling Charles Koopmans
(1910―1985)

アメリカの経済学者で、専門分野は数理経済学および計量経済学。オランダに生まれる。ライデン大学に学んだのち、国際連盟事務局のエコノミストを経てアメリカに渡り、以後プリンストン、シカゴ、エールの各大学を中心に研究活動を行ってきた。なかでも1944年以降、経済研究コールズ財団の研究主幹あるいは研究スタッフとして行った研究業績は有名で、動学的経済モデルの統計的推定論、経済モデル構成上の認定問題、同時線形経済モデルに関する完全情報最尤(さいゆう)推定法の開発、生産と資源配分に関する活動分析などの仕事は、その後の計量経済学および数理経済学上の諸問題の新たな展開の基盤を形成するものとなっている。これらの業績によって75年にはノーベル経済学賞を受賞した。

高島 忠]

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