ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グエン・カオ・キ」の意味・わかりやすい解説
グエン・カオ・キ
Nguyen Cao Ky
[没]2011.7.23. マレーシア,クアラルンプール
ベトナムの軍人,政治家。1954年にフランスの飛行学校,1958年にアメリカ合衆国の空軍大学を卒業。1963年11月ゴ・ジン・ジェム政権が崩壊し,その後ベトナム共和国(南ベトナム)の空軍司令官となる。徹底した反共主義の立場から若手将校グループの中心となり,1964年には立法評議会解散の主役となって,ズオン・バン・ミンを追放。1965年2月にはグエン・カーン追放の首謀者となって同年 6月軍事政権の首相に就任。1967年9月民政移管の大統領選挙で,グエン・バン・チューと組んで副大統領に当選。1971年10月の大統領選挙をめぐり,チュー大統領との対立が激化,いったんは大統領候補に名のりをあげたが,政争に敗れ,軍務に復帰した。1975年春のベトナム共和国崩壊時にアメリカに亡命した。(→ベトナム史,ベトナム戦争)
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