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試行錯誤 しこうさくご trial and error

翻訳|trial and error

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

試行錯誤
しこうさくご
trial and error

課題場面におかれた生体が,既知の解決法のないときに,手当り次第の反応を次々に試みていくことによって,最後には課題を解決するにいたるような行動様式。またこのような行動様式に基づく課題解決ないしは習慣形成の一形式のこと。

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デジタル大辞泉の解説

しこう‐さくご〔シカウ‐〕【試行錯誤】

種々の方法を繰り返し試みて失敗を重ねながら解決方法を追求すること。「試行錯誤を重ねる」

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百科事典マイペディアの解説

試行錯誤【しこうさくご】

英語ではtrial and error。人や動物が新しい問題状況や刺激状況に当面した場合,本能や習慣などのままに行動し,失敗を重ねるうちに,偶然的に解決すると,以後はその成功した方法のみに従う習性をいう。

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世界大百科事典 第2版の解説

しこうさくご【試行錯誤 trial and error】

E.L.ソーンダイクが,動物や人間の学習を最もよく特徴づけるとして唱えた説。その後これを〈選択と結合の学習〉と呼びかえた。彼は猫用問題箱で実験をしたが(1898),この箱の外側のかんぬきは,内側の紐を飢えた猫が正しく操作すればはずれて扉が開き,箱から脱出でき,餌が食べられる仕組みになっていた。猫ははじめ脱出したい衝動から可能なあらゆる反応をでたらめにおこすが,しだいにうまく脱出し餌を食べるようになる。

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大辞林 第三版の解説

しこうさくご【試行錯誤】

新しい物事をする際、試みと失敗を繰り返しながら次第に見通しを立て、解決策を見いだしていくこと。 「 -を重ねる」
〘心〙 〔trial and error〕 新しい学習を行う際、初めは無意識的な種々の反応が生じるが、偶然に成功した反応が以後繰り返され、次第に無駄な反応を排除してゆくこと。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

試行錯誤
しこうさくご
trial and error

学習の成立について、アメリカの心理学者ソーンダイク動物実験に基づいて主張した解釈。すなわち、動物が問題状況に置かれるとさまざまな行動をおこすが、そのうち、たまたま問題解決を結果した行動、また、それに近づく行動は、その結果が満足を与え、快をもたらしたことによって強められ、状況と行動との結合を生じ、学習を成立させるというものである。[小川 隆]

試行錯誤学習の特徴

ソーンダイクは1898年『動物の知能』のなかでこの解釈を表明したが、たとえば、ネコを空腹の状態で問題箱puzzle boxの中に入れると、ひっかいたり、かんだり、さまざまに反応をするが、たまたまその反応のどれかが仕掛けに触れて脱出に成功する。彼はこれを「試行錯誤と偶然の成功」といっているが、こうした試行を重ねるうちに、しだいに脱出までの時間が短縮することが示され、これが学習成立を反映することになる。
 試行のたびごとに問題箱の中の刺激作用も反応も同じではないが、効果的な結果をもたらすか否かについては、共通な面をもっている。ソーンダイクは、(1)満足を伴うかそれに近づく反応は、その刺激作用との結合を強め、不満足を伴うかそれに近づく反応は、その刺激作用との結合を弱める結果、満足に至る反応が選択されるという「効果の法則」law of effect、また、(2)満足を伴うかそれに近づく反応は、繰り返されることによって生じやすくなり、不満足を伴うかそれに近づく反応は、繰り返されればそれだけ生じにくくなるという「練習の法則」law of exercise、のちには、(3)刺激作用と反応との結合が用いられるだけ強められるという「使用の法則」law of useと、(4)用いられないと消失するという「不使用の法則」law of disuseとに分けた。刺激作用と反応との結合を強調することで、この主張は結合主義connectionismともいわれる。[小川 隆]

見通しによる学習

試行錯誤による学習が学習成立の唯一の過程とみられないのは、ドイツの心理学者ケーラーのチンパンジーの問題解決についての研究で明らかにされた。ソーンダイクの問題箱では、問題解決の目標をネコがあらかじめ発見することはできないので試行錯誤による探索がなされる。ケーラーのチンパンジーの研究では、檻(おり)の中から手を伸ばしただけでは外のバナナがとれない状況で、チンパンジーは檻の中に置かれた棒に気づいて、突然、これをとって外のバナナをかき寄せることに成功する。この成功は、1回だけで同じ状況で再現するので、練習の法則は必要でない。ケーラーはこのような学習を「見通しinsightによる学習」と名づけたが、これに対してソーンダイクの問題箱の学習は「試行錯誤による学習」といわれる。[小川 隆]

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