出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
ソ連の歴史家。ワルシャワ大学、モスクワ大学に学び、ノブゴロドの社会、経済史に関する研究で学界に登場。ロシア革命後はマルクス主義史学の立場にたち、古代ロシアと東スラブ人の歴史に関する研究を多数発表した。彼は、東スラブ人が原始共同体社会から奴隷制を経ることなく封建制に移行したこと、9~12世紀の古代ロシアはすでに農耕を基本的生産活動とする段階に達していたこと、古代ロシア国家はノルマン人によって建国されたのではなく東スラブ人社会の内在的発展の結果成立したことなどを説き、封建制ロシアに関するソビエト史学の基本的立場を決定した。
[栗生沢猛夫]
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