スイスの外科医。甲状腺(こうじょうせん)外科への貢献で1909年ノーベル医学生理学賞を受けた。ベルン生まれ。ベルン大学卒業後、ベルリン、ロンドン、パリ、およびウィーンで研修、とくにウィーンではビルロートに師事した。1872年ベルン大学外科の教授となり、45年間在職した。スイスにおけるリスターの無菌法の最初の支持者となり、さらに改良を加えた。甲状腺の手術は血管や気管などが輻輳(ふくそう)していて困難とされていたが、1912年ころには5000例の経験から、危険の少ない術式を開発した。彼の手術は一見不器用だがきわめて慎重であることで有名。手術器具にも多くの改良を行い、彼の名を冠する器具が今日も世界的に使用されている。
[中川米造]
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