日本大百科全書(ニッポニカ) 「コプリー」の意味・わかりやすい解説
コプリー
こぷりー
John Singleton Copley
(1738―1815)
アメリカの画家。B・ウェストとともに植民地期から連邦期におけるアメリカ最大の肖像画家、歴史画家として知られる。ボストンに生まれ、母親が再婚した画家P・ペルハムPeter Pelham(1695?―1751)から絵を学ぶほか、J・ブラックバーンJoseph Blackburn(1730ころ―1778ころ)からも多大の影響を受ける。『リスと少年』(1765)がロンドンで激賞されたことから、1774年渡英。歴史画に転向して、1776年にはロイヤル・アカデミー会員に推される。1779年『チャザム伯の最期』をアカデミーの展覧会に出品せず、入場料をとって公開したことからアカデミーと衝突したこともある。渡英後は華やかなロココ様式を導入し、アメリカ時代の率直で親密感のある作風は消えた。
[桑原住雄]